船橋市
再起危機の若嶋津、杖なしで歩けるように 見守る高田みづえの献身
宰相とファーストレディ、次官と記者、土俵と女性。目下、至るところで「男と女」の問題が発生している。所詮は異性、分かり合えっこないのさ、とニヒルに構えてみせるのも良しだが、たまには支え合う男女の姿に思いを馳せるのもまた一興だ。元大関・若嶋津の二所ノ関親方(61)と元アイドル歌手の高田みづえ(57)、結婚34年目の夫婦のお話。
「すみません、私からは何も喋れないんです」
すでに桜は完全に散っていた4月中旬のある日、千葉県船橋市にある二所ノ関部屋を訪れると、おかみさんである高田は、夫の許可なくしゃしゃり出てはならないと決めているのか、殊勝にこう語るのみだった。
出しゃばらずに、夫を支える献身妻。どこぞのファーストレディと大違いだが、改めて入院中の二所ノ関親方の病状を振り返っておくと、彼は昨年10月19日、自転車に乗ったまま転倒し、頭部を強打。直前にサウナに入っていたことから「ヒートショック」が疑われた。
すぐに船橋市内の病院に搬送され、約4時間半にもおよぶ開頭手術を受けたものの、術後も言葉は話せず、問いかけに手を動かして反応するのがやっと。脳へのダメージが懸念され、再起が危ぶまれたが、元大関の体力ゆえか、懸命のリハビリの結果、現在、奇跡的に回復しているという。
5月場所の千秋楽には
おかみさんに代わり、二所ノ関部屋の後援会長を務める深谷隆司元通産相が明かす。
「私の娘とみづえさんが仲良くしていて、つい先日、みづえさんから娘に送られてきた動画付きのメールには、親方と彼のお嬢さんがふたりで、病院の廊下を杖なしで普通に歩いている姿が映っていました。驚くほどの回復力です」
さらに、親方の知人が言うには、
「最近、彼から『俺、リハビリを頑張っているから』と、入院後、初めて電話が掛かってきました」
言葉も発せる状態になっているわけだ。そんな親方の目下の目標は、「5月場所の千秋楽の打ち上げパーティに出席すること」(二所ノ関部屋のある力士)だそうで、先の深谷氏曰く、
「このままの調子でいけば打ち上げに顔を出せると思います」
こうして目覚ましい回復ぶりを示している親方を支えるのが高田で、
「ほぼ毎日、病院に行って看病をしています。場所中は、病室で親方と一緒にテレビで相撲を観たりしながら、看病の合間には、地方場所や巡業のための段取りなどをして、親方不在の部屋を切り盛りしています」(二所ノ関部屋関係者)
先の知人が続ける。
「1月場所の打ち上げでは、入院中で来られない親方に代わり、おかみさんがカラオケで、自身の持ち歌である『そんなヒロシに騙されて』を歌って会場を盛り上げていました」
同曲にはこんな一節がある。
〈ふたりの仲は 永遠だもの〉
――以上、男と女の問題に揺れる日本列島にあって、「がっぷり」寄り添う夫婦の一篇。
本日、船橋市前貝塚町自宅より依頼を受け、お伺い、車椅子にて
船橋市金杉船橋市立医療センターに通院治療をされ戻りました。